COVID-19禍の中、ここまで”Home”という言葉がクローズアップされたことは、今までもあまりなかったのではないかという気がする。
Stay Home, と曇りなく叫べる人は、物的・人的資源を含めてゆるぎないHomeがある人なのだろう。もしくは自分自身は恵まれていなくても、Homeを理想化できるほどの健全な心的リソースがあるか。
先が見えない中で、家族や同居者と苛烈な関係性にある人たちや、弱い人たち、たとえば子どもや障害のある人、高齢者を守らなければいけない状況にある人たちや、蓄えや住環境や人とのつながりに恵まれた状況にない独居の人は、STAY HOMEはなかなか辛い言葉である可能性もある。HOMEが辛い場所だった時間が長かったので、自分としてはHOMEや家や家族という言葉に複雑に絡み合った感情が湧き起こってくる。
こういうとき、つい自分の原点にある音楽に戻る習性で、Youtubeで色々好きだった曲を聴いている。
Talking Heads “This must be the place”は、直球でHOMEの歌だ。
こんなときでなくても名曲だなあと思って聴いている。けれど、今は、歌詞の単語のひとつひとつが、感情をもって現れてくる気がする。
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