短歌 刻印 your marks engraved on me

ひとつずつわたしに押した刻印の痕をなぞってあなたを感じる

残響を覚えておいて外耳道誰の声かがすぐわかるよう

唇と皮膚の境に残された余韻の中で夢をみている

 

短歌 Our Atomic Scarlet Fever

われらの炉くすぶりつづくおそらくはわれらの欲が熱になるまで

放射線とか倍音とか愛とかの各種の力が今日も飛び交う

火をつけるプロメテウスが今日もまた罰されるなら愛ゆえであれ

 

短歌 Radioactive part of us

いつからか怖れの単位シーベルトベクレル元は誰かの名前

実体のみえない不安が実体に向けられ今日の水の冷たき

アトムへのあこがれどこかに残ってるそんな時代は去ったと知りつつ

短歌 スイーツ・退屈 Sweet Boredom

ことのはの束を片手にほんとうに言うべきことを見失ってる

退屈を右手に怒りを左手に歩んだ道を振り返りみる

自分というものに飽きたら次はどう動けばいいかとクレープ食べる

短歌 春に魔法 Ms. Magical Spring

何もかもなかったような眠たさで記憶途切れてけさ春霞

「解く」ものか「かける」ものかと聞かれれば「解く」がおそらく正しい魔法

着々と何かが準備されていく布石を1つ
いま打つたびに

短歌 望み ~ I hope so.

昼下がり砂漠のように乾ききりひたすら歩く何も望まず

容赦なく澄みきる青き真昼にて叶わぬ望み見透かされおり

望みとは叶えるためにあらずなり心を燃やす薪としてあり