月別アーカイブ: 2010年8月

短歌 極端に両極端 - Between bipolar extremes


上手くいくいかないとかにいらついて裸足の指で石を転がす

だいたいは右も左も好きじゃない真ん中へんにおおむね一票

「どっちでも、なんでもどうでもいいじゃない?いずれどうにか、なんとかなるでしょ。」

 

短歌 カラダ – Body Talks

肉体のすみずみまでも満たす水 吐いた言葉に合わせてゆれる

うつぶせで寝ている君の浮き出した背骨の数を数えて月夜

体にはどう生きたかが刻まれて耳を澄ませば囁きはじめる

短歌 our (infectious) anxiety

怖れとは slow virus infection 不安は influenza に似てる

可能なら感染症科依頼する不安の院内感染経路

開けたなら噴き出し続ける無意識に溜めてた恐れ油田のように

短歌 some part of my mother 

何にせよ縁があるのは良いこととさらりと言う my great mother

大人にも母にもならずにいるならば一生あなたにかなわないはず

一個だけ言い訳させてこんなにも自由恋うのはあなたの遺伝子

いつまでもばかな娘をいつまでも許して放ってくれてありがと


短歌 せめて死ぬ前に

3人に続けて言われ「思うより死は早く来る迷ったらやれ」

「がまんせずやりたいことをやればいいだってだれもが死んじゃうんだよ」

死ぬ前にやりたいことを数えたら100越えたので一休みする

死ぬときは一番好きなあのひとと右手をつないでいれたら幸せ

短歌 Parallel lines meet at infinity.

人により時空は少しずれている接点でまたずれて交わる

「平行線は無限で交わる」望むなら無限は案外手前かもしれない

彼方まで見上げて意識の距離を詰め1,2,3で虹を射落とす

短歌 沈黙

今はまだ如何(いか)に在りてもひとりなる 夜の底にて休息のとき

足掻(あが)いても足掻いたほどに沈みをり ただ諦めて浮かびゆくなり

長かりし沈黙のあと息継ぎす この間にことばが紡がれている