もののふに追いつめられる夢を観て飛び起きていま春の雨のなか
生ぬるい空気に向けてもやもやと蹴り出した足をまた引っ込める
差し迫る危機もさしたる意味もなくただ生きている春のただなか
冷笑がpandemicな世の中で熱を探して手探りしてる
もののふに追いつめられる夢を観て飛び起きていま春の雨のなか
生ぬるい空気に向けてもやもやと蹴り出した足をまた引っ込める
差し迫る危機もさしたる意味もなくただ生きている春のただなか
冷笑がpandemicな世の中で熱を探して手探りしてる
ひとつずつわたしに押した刻印の痕をなぞってあなたを感じる
残響を覚えておいて外耳道誰の声かがすぐわかるよう
唇と皮膚の境に残された余韻の中で夢をみている
Morondava, Madagascar Dec 2011
内部から崩れて祖国はなんとなく多臓器不全の様相をなす
熱いのにそれでもどこかdetached救世主(メシア)はきっとそのような人
悲劇なら退屈喜劇もつまらない即興芝居にソッコー変える
われらの炉くすぶりつづくおそらくはわれらの欲が熱になるまで
放射線とか倍音とか愛とかの各種の力が今日も飛び交う
火をつけるプロメテウスが今日もまた罰されるなら愛ゆえであれ
いつからか怖れの単位シーベルトベクレル元は誰かの名前
実体のみえない不安が実体に向けられ今日の水の冷たき
アトムへのあこがれどこかに残ってるそんな時代は去ったと知りつつ
ことのはの束を片手にほんとうに言うべきことを見失ってる
退屈を右手に怒りを左手に歩んだ道を振り返りみる
自分というものに飽きたら次はどう動けばいいかとクレープ食べる
何もかもなかったような眠たさで記憶途切れてけさ春霞
「解く」ものか「かける」ものかと聞かれれば「解く」がおそらく正しい魔法
着々と何かが準備されていく布石を1つ
いま打つたびに
真実はいつも予感のように来て闇に囁く声なき声で
群盲が象を撫でたる断片を寄せ集めても象にはあらず
ふらふらと千鳥足にてはみ出して古い歴史につられずにいる
新月の昏き光が掻き乱すこころしずめてわれ一人立つ
節分の朝唐突に切り替わりいまここに在る新旧を超え
昨日まで冬明日からは春となる今日は境の時間を生きる