夜のあしおと

虫の音が足下から這い上がる、夜のぬめりが忍び寄る ただひたひたと

ただひたすらに背後から 狙いくる秋の陰影

夏はもう終わりだと お前の気づかぬうちに 生命の営為はもう終わっている

次は雪だ 冬に逢おう

生命をその下に閉じ込めて お前の命が終わろうとも