短歌 春に狂ふ

くるおしくいまひらく花白のなか 紅が混じって春に病んでる

一匹の飼い馴らせない雌の棲む 我が身のうちに爪立てるなり

子らよ見よ庭の片隅身のうちの 歓び恥じず咲かすなり合歓(ねむ)

吾(あ)もかつて獣なりにし如何やふな 夕暮れ見しか遺伝子にきく

どうみてもありえないのに道端で つまづくように愛してしまった